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 ~ 定年 another story ~

私亡き後妻が30年生きる問題

人生100年時代とは今の子どもたちが大人になってその先平均寿命が100歳となる見通しであって、今の中高年の平均寿命が100歳になるわけではない。令和2年の高齢化白書(こちら:下図出典元)によれば47年後、2065年の将来推計の平均寿命は男性84.95年、女性91.35年であり、例えば今の50歳(男)はせいぜいあと34年生きて84歳くらいが平均的な寿命なのである。

平均寿命の推移と将来推計(R2年度)

そのことをわが身に当てはめてみると、1959年生まれの自分が84歳に到達するのは2043年。上掲の図でそれに近いところを見ると2040年の平均寿命(男)は83.27歳。当てはめれば今年63歳になる私は平均的にはあと20年ほどの命ということになる。(このようなことはこれまで何度も何度も書いてきた(こちらなど)ことですが)

この20年後の83歳という推計年齢はあくまでも平均なのであるから、当然短い者もいるだろうし長い者もいるだろう。となるとではいったい何歳で亡くなる人が多いのか、という疑問が生まれてくる。で、ググってみたら分かりやすい図表がでてきた。

何歳で死ぬ人が最も多いか
(出典:社会実情データ図録制作こちら


この図表によると亡くなる人のピーク時は男85歳、女91歳であるが、その先は一気に落ち込んでいることが分かる。これはつまり平均寿命は富士山みたいに山のど真ん中の頂上にピークがあるわけではなく、人は山を登りながら徐々に死んでゆき、平均を超え高いピークに辿り着くと、その先は崖をくだるように一気に少なくなるということを表している。

私が注目したのはこの表が65歳から始まっていて、70歳くらいでぴょーんと山が高くなっているところである。私の世代のちょっと先輩たち、団塊の世代の方々が今いる辺りだ。この辺りでくたびれて亡くなってしまう方も多くいるということも見て取れる。

私はあと5年はしっかりと生きたい、と目標を立てた(こちら)。しかし、一方で私の中で20年の余命に対し5年とはいささか短いのではあるまいか、との疑いが浮かんでいた。だがこの図表を見る限り、5年という余命を覚悟して目標とすることはけっして短すぎることではなさそうだ。備えはしておいたからといって間違いではない、という結論に私は至るのである。

・・

しかし、ここで大きな問題に私は気付く。
それは私がこの先5年は生きその先はないとした場合、妻はその先どうなるのか、という問題である。

5年後私は68歳。妻は60歳である。
1967年生まれの妻がこの先の30年後、2050年あたりの平均寿命(90歳)を全うするとしたら。私亡きあと30年は生きることになる。
これは大問題である。

以前に考えていた見通しとは転機(こちら)があって状況が大きく変わってきている。約1年前に私は「私が83歳で亡くなった時妻は75歳、そこから妻は15年独りで生きなければならない。」(こちら)と、私も平均寿命を全うする前提で考えていた。
今の見通しは私亡き後30年、15年と30年とでは倍も違うのだ。

40年近く共に過ごしてきた伴侶を亡くし、その先の30年。
ひとりで30年は長く寂しい。
人生90年としての1/3をにあたる年月を独り老いてゆく妻。

私がいない世界でぽつんと年を重ねてゆく妻を思うととても切ない。
まるで『振り子』を見ているようで・・。


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うーん。

それとも。
私がいなくなったら妻は、せいせいした、とでもおもうかしらん。

それは・・。
それで、寂しことである。

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