2022年2月14日。昨日(こちら)の続きです。
いよいよ最終日です。
今日は午前中網走監獄を見学し、13時40分女満別空港発羽田行きの飛行機に乗り帰ります。網走監獄まではバス、網走監獄から女満別空港までは時間的余裕がないのでタクシーを予約しておきました。
ということで以下写真付き記事。
ホテルから道の駅流氷砕氷船乗り場へ。流氷砕氷船乗り場から『市内観光施設めぐり』 (路線バス)で博物館網走監獄まで直行できます(15分)。9時のバスで9:15にきっちり到着しました。
タクシーの迎車予約は12時にしましたので、およそ2時間半強の見学となります。監獄内の見学個所は多くまた結構広いみたいなのでギリギリかもしれません。
雪深い監獄。コロナ禍で観光客も少ないです。
重い荷物背負っててくてくと。
鏡橋。
実際には網走川にかけられた橋で、橋を渡らなくては網走刑務所に出入りすることができませんでした。
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受付、チケット売り場。
よかった!コインロッカーありました!これで荷物を預けて身軽になれる。
正門。建築年代:大正13年 再現年代:昭和58年。
ん?雪の中誰か立っているぞ⁉
最初はびっくりされると思います。蝋人形ですが、実にリアルです。この先ほんとうにたくさんの蝋人形が登場します。まずは小手初めの一撃を食らったと考えてください。
正門の左右に看守控え室と面会人待合室があります。中にはもちろん蝋人形が。
振り返って見ても実にリアル。まるで生きているよう。
正門を抜けまっすぐに旧庁舎へ向かいます。
旧庁舎。
建築年代:明治45年 移築年代:昭和63年 。国の重要文化財です。
内部は売店と資料館になっています。店員さんが迎えてくれます。
実によくできている蝋人形です。まさか売店にまで蝋人形がいるとは予想だにしなまったので近づいて覗き込まないと分かりませんでした。
網走監獄と言えばゴールデンカムイですね!
売店の反対側は年表が掲示されている資料館。重要文化財の見所などが紹介されています。
ちなみに売店のレジにいる人はホンモノの人でした。
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さて庁舎を起点に順路に従い見学します。
まず裏門。↓建築年代:大正13年 移築年代:平成7年。
水門。↓建築年代:大正13年 再現年代:平成14年。雪に埋もれて水路が見えません(-_-;)
釧路地方裁判所網走支部法廷復原棟。建築年代:昭和27年 移築年代:平成5年。↓
単独法廷(1人の裁判官によって重罪以外の比較的軽い刑罰を審査する)↓
蝋人形がたくさん。見学者は私ひとり。異様な空間です。
合議法廷(重罪事件を3人の裁判官によって審理する)↓
今にも動き出しそう。てか動いたらこわい。
被告人室とか待合室とか。
おばちゃん何しでかしたんだろう・・。
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次の建物に歩を進めましょう。
味噌蔵↓。建築年代:明治25年 再現年代:昭和58年。
網走刑務所は自給自足をしていて、味噌や醤油も作っていたそう。
休泊所↓。建築年代:明治24年 再現年代:昭和58年。
受刑者が塀の外に出て、日帰りできない作業をする場合に泊まったところ。
板張りに固い丸太棒が枕。布団も一枚。
くたびれ切って眠っています。
四六時中監視されていた囚人。てか監視員も寒いだろうに。
粗末な食事を立って食べている。
みーんな蝋人形。動いているのは私ひとりだけ。身震いする。
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雪の懲罰房↓。冬季限定で作られたものらしい。
後で調べたら博物館友の会有志の方が約20年前から毎冬作っているとのこと。
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刑務所職員官舎↓。建築年代:明治45年 再現年代:平成16年。
昭和58年まで刑務官の住宅として使用されていたそう。
かまどなど、大正昭和の生活が偲ばれます。
ここでの生活も寒そうです。看守も大変な仕事でした。
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耕耘庫(こううんこ)↓。建築年代:明治24年 再現年代:平成14年。
農機具や肥料が収納されていました。
冬の網走監獄はどの施設も凍える寒さを感じます。
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漬物庫↓。建築年代:明治24年 再現年代:昭和58年。
冬の間、野菜が不足する網走。秋に収穫した野菜を漬け込んで越冬したそう。
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たいぶ進んできました。お次は・・
監獄歴史館↓。
五感を使っての「赫い囚徒の森」体感シアター(上映時間:7分)など、北海道開拓に囚人がいかに利用され寄与したかがよくわかります。じっくり見学させていただきました。
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旧網走刑務所 二見ヶ岡刑務支所↓。重要文化財。
建築年代:明治29年 再現年代:平成11年。
まず庁舎に入ります。玄関を入ると、左右に廊下があり、左手に事務室があります。
食堂がありました。
蝋人形の一人一人に表情があり、思わず覗き込んでしまいます。
作業場。
浴場。
受刑者が入浴中のようです。
浴場の見学施設は別にもあるのですが、ここは二見ヶ岡刑務支所の浴場再現。
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その他、野菜を洗うところだったり、
おトイレだったり、
洗濯場兼足洗い場だったり、
講堂(教誨堂)だったり、
と連続であまたの施設を見学して移動するうちに、そろそろ蝋人形にもびっくりしなくなってきました。^^;
二見ヶ岡刑務支所の舎房内。
雑居房のトイレ。
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さてさて、いよいよ網走監獄のメインイベントへと向かいましょう。
舎房及び中央見張所。建築年代:明治45年 移築年代:昭和60年。
でかい建物です。雪道をざくざく進みます。
入り口が見えてきました。
全体がつかめないと思うのでHPより画像をお借りしました。↓
画像引用元⇒博物館網走監獄HPこちら
中央見張所。うーん、感激するなぁ。ゴールデンカムイのまんまじゃん。
8角形の哨舎(しょうしゃ)から全方向を監視することができる。
ちなみにゴールデンカムイでは6角形↓。
舎房 第一舎。
第1、3、5舎の全長は58.2メートル、第2、4舎は72.7メートルらしい。
舎房 第二舎。
舎房 第三舎。
舎房 第四舎。
舎房 第五舎。
各房は廊下をはさんで両側に並び、計226房に700人以上が収監できるらしい。
房内には蝋人形が囚人の生活を映し出しています。
独居房。
そしてメインの中のメイン。「昭和の脱獄魔・白鳥由栄」。
白鳥 由栄
味噌汁で手錠と視察孔の釘を錆びさせ外し、関節を脱臼させ、監獄の天窓を頭突きで破り煙突を引き抜いて脱獄。
ゴールデンカムイ「白石由竹」のモデルです。
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さああと少しです。
お次は浴場。建築年代:明治45年 再現年代:昭和58年。
二見ヶ岡刑務支所のものとは違い独立した施設です。
HPには「作業場ごとに15人ずつが、看守の号令のもと、脱衣に3分、第1槽入浴3分、洗身3分、あがり湯の第2槽入浴3分、着衣に3分というように、脱衣から着衣まで15分間で効率よく入浴しました」とあります。
コンクリートの浴槽にボイラーで湯をわかす近代的な浴槽。
おお、刺青のこわそうなおじさんがちらほら。
前に回り込めないので表情はうかがい知れません。
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煉瓦造り独居房。建築年代:明治45年 移築年代:平成3年。
この独居房には窓がありません。真っ暗な部屋に閉じこめ、食事を減らし、反省させるという厳しい罰則があったそうです。
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独立型独居房。建築年代:明治45年 再現年代:昭和58年。
どんな悪いことをしたのでしょう・・。こんなところにこの寒い中閉じ込められたら気が狂いそうです。
懲罰房。
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教誨堂。建築年代:明治45年 移築年代:昭和56年。
重要文化財です。
僧侶や牧師が受刑者に人の道を説き、更生へと導くように尽くした場所だそうです。
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出口近くの哨舎。
やっと出口。かれこれ2時間以上、立ちっぱなしで見学しました。
他の観光客がちらほらしかいなかったので、ゆっくりじっくり自分本位で見学できました。よかったです。
この後、コインロッカーから荷物を引き出し、駐車場に降りてゆくと待ち合わせの時間通り予約していたタクシーが待っていてくれました。與羽タクシーさん、お世話になりました!
與羽タクシー予約HP。⇒こちら
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女満別空港。あとは帰るだけです。
食事をしましょう。遅い昼食。奥芝商店 女満飛行店。
入り口のメニューを見ていて呼び込まれてはいったスープカレー店。
味は・・あんまりでした。^^;
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妻が座る予定だった座席には当然誰もいません。キャンセルはできました。
さよなら、北海道。
ということで、流氷見物旅行記、おしまい。